

ことしも、年末・年始での“人口大移動”が話題になっていました。
ニュース報道では、JR新幹線・在来線特急列車が“全席指定”になったことにより、12/15時点の予約席数が過去最高の524万席に達したことや、クリスマス直前の12/23に日本航空・全日空の予約システムに障害が発生し、予約が取りづらくなっていること等が報じられていました。
このコラムでは、こうした年末・年始の人の流れを「モバイル空間統計」で確認していこうと思います。特に年末・年始に大量発生する“大都市圏からの長距離移動”に着目して、全国の空港(86箇所)・新幹線駅(115箇所)での滞在者数について、12/27から1/6までの11日間での推移を押さえてみることにします。
※注 データ集計は、全国の空港および新幹線駅について国土数値情報を参照しながら500mメッシュ単位でテーブル化し、モバイル空間統計(リアルタイム版)から日別・時間帯別の“エリア滞在者数”を合算するかたちで実施しました。したがって、該当エリアの居住者・勤務者を含んだ数字であることをご承知おきください。
まずはじめに、全国の空港・新幹線駅エリアについて、年末・年始の11日間・6-23時台での“のべ滞在者数”の推移をみてみましょう。
11日間での移動者の総量は、昨年と比較すると空港で1.2%、新幹線駅で3.8%の増加となりました。昨年は曜日の関係で移動のピークが空港・新幹線駅とも12/27(金)・1/4(日)に集中していましたが、ことしは年末の移動日が12/27(土)と29(月)に、年始も1/3(土)と1/5(月)に分散していたように見えます。


次に、2大都市圏である京浜(1都3県)・京阪神(2府2県)の居住者に絞って、空港・新幹線駅の利用状況を追ってみることにします。
年末年始の10日間で、都市圏ごとに6-23時台ののべ滞在者数の多かった上位10箇所について、日別推移をグラフ化しました。やはり、年末は27(土)と29(月)、年始は3(土)と5(月)に移動人口が分散していたようです。従前の予測では、特に新幹線・特急での移動については「下りは27日、上りは3日がピーク」と言われていましたが、東京・品川や新大阪での数字をみるかぎり、年末は29・30日に遅らせて、その分年始をゆっくり地方や海外で過ごした方が多かったようです。
京浜居住者の移動先としては、空港利用では福岡・新千歳・那覇と小笠原離島部が、新幹線利用では名古屋・京都・仙台などが多いことが確認できます。京阪神居住者については、空港利用では羽田・福岡・那覇・新千歳、新幹線利用では名古屋・博多・岡山などへの移動が多いようです。




最後に、年末と年始の期間で“移動時間帯”にどのような違いがあったのか、確認してみましょう。
京浜・京阪神それぞれでの空港・新幹線駅の滞在者数TOP3について、年末と年始に分けて6-23時台ののべ滞在者数を1時間ごとに追ってみました。
空路での移動については、発着便の制約もあるのでしょうが、年末・年始でピークタイムにそれほど大きな違いはなかったようです。関西空港だけ朝のピーク時間帯が早いのは、乗り継ぎや国際便の発着時刻の影響かも知れません。
新幹線での移動に関しては、大宮・上野や姫路などで年末の方が遅めの時間帯の利用者がやや多い印象ですが、新大阪では逆に年始の方が遅い時間の利用者が多かったようです。なお、年始期間については仕事始めとなる1/4-6を含んでいるため、東京・新大阪などのターミナル駅の滞在者数についてはビジネス利用を含んでいるものと思われます。
年末・年始での“帰省・旅行”目的での移動状況を詳細に確認するためには、空港・駅だけでなく“都道府県間での移動者数”など、別の観点から把握する必要がありそうです。




今回は年末・年始での人口移動の状況をデータで確認してみましたが、年間ではGWやお盆休みにも「大都市圏から地方への長距離移動」が見込まれますので、またこのコラムでも取り上げていきたいと思います。
データについて:
【モバイル空間統計®・国内人口分布統計(リアルタイム版)】
※モバイル空間統計®は、株式会社NTTドコモの登録商標です。
ドコモの携帯電話ネットワークのしくみを使用して作成される人口の統計情報です。
集団の人数のみをあらわす人口統計情報であるため、お客様個人を特定することはできません。
インテージは「モバイル空間統計」の1次販売店です。
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