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2022年のお花見はどうする?コロナ禍の春を愛でる

少しずつ暖かくなり、春の陽気が近づいてきました。生活者はコロナ禍に入って3回目のお花見シーズンをどのように過ごす予定なのでしょうか。この記事では、全国の15歳から79歳の男女を対象に、お花見における意識と行動を調査した結果を照会します。

今年のお花見の予定は?

2020年(新型コロナ第1波発生)、2021年(第4波発生)のお花見の経験と、2022年(第6波発生)のお花見の予定をたずねたところ、全体では今年のお花見について「予定がある/するかもしれない」と回答した人の割合は29.4%とほぼ3割(図表1)。

図表1

新型コロナが発生した2020年や昨年「お花見をした」という人の割合とほぼ同じ水準となっています。「わからない」は16.9%にのぼり、各地での「まん延防止等重点措置」の解除時期や感染者数の動きにより判断する人も一定いるようです。

年代別にみると、15~29歳では「お花見を予定している/するかもしれない」が昨年「お花見をした」より5ポイント増加しており、お花見の意向は高くなっています。一方でお花見した人の割合が他の年代より大きかった60~79歳は経験、意向ともに年々減少しており、下の年代との差が少なくなっていることが浮き彫りになりました。

図表2はお花見の予定の詳細を聞いた結果です。意向者の75.2%が「昼間に近場の桜が咲いている場所」と回答しており、昨年から約5ポイント増加していました。さらに約3割が「昼間に近場の『桜の名所』」と回答しており、こちらも昨年から約6ポイントの増加となっています。

図表2

今回も遠出はせずに「近場でお花見」の意識は高いままのようです。一方で、旅行やドライブといった遠出については、宿泊なし・宿泊ありともに僅かながら回復の兆しがあることがわかりました。

お花見を一緒にする人については、「同居の夫・妻」、「同居の子ども」といった同居する家族と楽しむ想定の人が昨年よりも増えていました(図表3)。また、「友人・知人」も昨年より大きく増えていました。
その一方で、「ひとりで」は約9ポイント減少しており、「今年は家族や友人とお花見を楽しみたい」といった傾向が強まっていることがわかります。

図表3

お花見に使う予算はいくら?

お花見に使った/使う予定の金額を聞いたところ、今シーズンに「お花見の予定・意向あり」という人が想定している金額は3,751円と去年から1,000円ほどアップしていました(図表4)。

図表4

今回の調査結果と15~79歳の推定人口※から「お花見市場規模」を試算したところ、2020年は910億円、2021年 は759億円、2022年は1,076億円。2022年は前年比141.7%と回復する見込みです。
※使用した推定人口は、2015年の国勢調査データをもとに人口動態などを加味したインテージ独自の母集団人口データ

コロナ禍のお花見。楽しむべき?自粛するべき?

今年のお花見についての考え方をたずねたところ、「ごく少数(1~2名)」、「『常にマスク』で会話は少なく」といった感染対策に関する項目が上位に並びました(図表5)。「自粛すべき」という考えの人と「1年に1度の桜くらいは楽しみたい」という考えの人はいずれも2割前後。厳しい意見がありつつも「3密対策をしっかり」や「飲食や飲酒はせずに桜を眺める」など、お花見をするからには感染対策をしっかりした上で安心してお花見を楽しみたいと考えているようです。

図表5

コロナ後のお花見 楽しみ方はどう変わる?

「2023年以降、新型コロナが収束したらお花見をしたいですか」とたずねたところ、50.5%の人が「お花見をしたい」と回答しており、今年のお花見予定者の割合(29.4%)を大きく超えた割合になっています(図表6)。

図表6

また、どのようなお花見を楽しみたいかという質問に対しては、「昼間に近場の桜が咲いている場所」の人気が高いものの、「昼間に近場の桜の名所」が大きく数字を伸ばしています。また、日帰りやドライブについても意向は高くなっており、イベントなども交えてお花見を楽しみたいというマインドが高いことがうかがえます(図表7)。

図表7

コロナインパクトによってお花見もさまざまな配慮のもとに楽しまなくてはいけない状況が続いています。

「花より団子」と揶揄されることもあるお花見ですが、今年のお花見も「近場で家族や親しい人と少人数で。飲酒・飲食もごく控えめに春を楽しむ」といったスタイルになりそうです。

コロナ下、さまざまな行事やイベントの価値やその在り方が見直されています。今回あらためて浮き彫りになった日本人のお花見を心待ちする気持ちとともに、お花見は「大切な人と春を愛でる、花を愛でる機会」といったシンプルな姿に変化していくのかもしれません。


今回の分析は、以下のデータを用いて行いました。

【インテージのネットリサーチによる自主調査データ】
調査地域:日本全国
対象者条件:15~79 歳の男女
標本抽出方法:「マイティモニター」より母集団構成比にあわせて抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=3157
調査実施時期:2022年3月1日(火)~3月3日(木)

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