arrow-leftarrow-rightarrow-smallarrow-topblankclosedownloadeventfbfilehamberger-lineicon_crownicon_lighticon_noteindex-title-newindex-title-rankingmailmessagepickupreport-bannerreportsearchtimetw

サラダ事情のいま ライフスタイルで変わるキーワードとは?

2013年~のサラダチキン、2014年~2015年のジャーサラダ、2015年~2016年はチョップドサラダ。毎年のように「流行りのサラダ」の情報を見聞きします。最近ではパワーサラダという野菜、フルーツ、たんぱく質素材の3つの要素が入っているサラダが注目されていて、シンガポール発の「Salad Stop!」などサラダ専門店のオープンといったニュースがテレビでも多く取り上げられています。他にもサラダパフェなんて見た目に楽しいサラダも。

SaladImage.png
SNS映えする最先端のサラダがある一方で、サラダはアレンジの幅が広い料理。全体を見たときに、その好みや食べ方にどのような動きが起きているのでしょうか。

インテージではいまのサラダの食実態について調べてみました。

サラダ人気は上がっている?

よく話題になるサラダ。実際に食べる機会は増えているのでしょうか?
「外で食べる機会」「家で食べる機会」それぞれについて見てみました。
外食でサラダを食べる回数を調べたところ、2016年は前年と比べて93.8%に減っていました。(エヌピーディ・ジャパンの外食日記調査CRESTデータ)特に夜、居酒屋などで食べる回数が減っていました。外食メニューの価格上昇が続いていてオーダーする品数を抑える傾向にある中、サラダが削る対象になりやすいようです。
また、種類別に見たときに食べる回数が増えていたのはコールスローと海藻サラダのみでした。これらの共通点はひと品の軽さ。健康のためにあと一品足したい、軽めのサラダが好調のようです。

一方で、家でサラダを食べる回数は2014~2015年の2年間で増え続け、2016年は前年と同レベル(図表1)。この数年でひとつ階段を上がった、といった様子です。

saladgraph1.png図表1 家の食卓でのサラダ出現回数(1000回あたり)の変化
データ:インテージ キッチンダイアリー® 集計期間:2013年1月~2016年12月

Key Point 1

サラダを外食で食べる機会は、2016年は2015年と比べて93.8%に減ったが、家で食べる機会は徐々に増加。

サラダは作るもの?買うもの?

家で食べる機会が増えたサラダですが、食卓に上る前段階でも変化が起きつつあります。
家でサラダを食べるときの調理方法を調べたところ、「惣菜を買って食べる」割合がじわじわと増えてきていることがわかりました。(図表2)

saladgraph2.png図表2 家でサラダを食べるときに惣菜を使う割合
データ:インテージ キッチンダイアリー 集計期間:2014年1月~2016年12月 数値:サラダの調理方法構成比[%] 

サラダの種類別に見てみても、もともと惣菜利用の多いごぼうサラダやスパゲティサラダをはじめ、海藻サラダや大根サラダなど、多くの種類で惣菜の利用が増えていました。(図表3)

saladgraph3.png図表3 家でサラダを食べるときに惣菜を使う割合と2015年からの変化
データ:キッチンダイアリー 集計期間:2016年1月~12月 数値:調理方法構成比[%] 

次に「お店で売れているサラダ」を別のデータから見てみました。スーパーで惣菜として売られているサラダの販売数を見ると、2016年は2015年と比べて29%の伸びが見られました。(図表4)惣菜全体の伸びが5%だったことと比べても、好調さがわかります。
なかでもローストビーフサラダやサラダチキン載せサラダといった肉系サラダの伸びが目立ち、1年間でその販売数が約2倍になっていました。「ボリュームが多く、肉も野菜もバランスよく食べられる」。パワーサラダのトレンドは、スーパーの惣菜にも見られているようです。

saladgraph4.png
図表4 惣菜販売個数の前年からの増加割合
データ:SRI®生鮮惣菜 集計期間:2016年1月12月 業態:スーパー

もともと食に簡便を求める傾向が強まっているところに、PB商品などでパウチタイプのサラダの種類が充実し、おいしくなってきているという動きも惣菜の活用につながっているのではないでしょうか。

Key Point 2

家で惣菜のサラダを使う機会が増え、店頭での販売も2015年に比べて29%増と好調。

お買いものタイプにみるサラダの好み 『本格派』タイプが知りたいレシピは?

ここまで、サラダ全体のトレンドを見てきました。
とはいえ、惣菜の活用一つとっても、いろいろな理由があるはず。サラダについて、どんな考え方があるのかをもう少し見てみましょう。
まずはどのような人がサラダを好んで作るのかを調べてみました。「どのような人か?」はインテージが生活者を食や健康、消費に対する価値観や買っている商品を基にタイプ分けしたGenometrics®ショッパーセグメントの10のタイプについて見ています。

saladgraph5.png
図表5 Genometricsショッパーセグメントの10のタイプ 名前と特徴

それぞれのタイプの特徴を見てみると「食事の準備をする時間が短縮できるから惣菜を使いたい」という人もいれば、惣菜を使わない人にも「惣菜で済まさずにこだわって作りたい」「安心するために1から作りたい」「惣菜を使わず安くすませたい」などいろいろな理由がありそうな気がします。
このそれぞれのタイプについてクックパッドでの検索実態を調べてみたところ、サラダのレシピを検索している回数が特に多いタイプは次の3つでした。

salad6.png
図表6 クックパッドでのサラダの検索回数が多い3タイプ
データ:たべみるオンデマンド

まったく異なる3タイプ。サラダのレシピを検索する目的がそれぞれ違いそうなことが想像できます。
さらにクックパッドでサラダ以外に検索回数が特徴的に多かったメニューと、サラダについて検索するときの特徴的なキーワードを見てみましょう。

salad7.png
図表7 クックパッドでの特徴的な検索ワード
データ:たべみるオンデマンド

検索回数が多かったメニューには食に対するニーズが、サラダを検索するときのキーワードにはサラダを検索する理由やニーズが表れています。
キーワードからそれぞれのタイプのこんなニーズが見えてきます。

 『自分簡便』タイプ:
「サラダや味噌汁、豚汁などベーシックなメニューを具たくさんにして少ない品数で効率よく栄養を取りたい、簡単に作ってすませたい、レタス・大根・春雨などでサラダのかさを増してボリュームを出したい」

 『本格派』タイプ:
「アレンジ幅が広いスープや、アヒージョのような外食で人気のメニューで家での食を楽しみたい、あまりサラダに使わない食材を取り入れたい」

 『健康ファミリー』タイプ:
「切り干し大根やおからなど、健康にいい食材を取り込みたい、野菜以外の材料も加えて栄養バランスのいいサラダを作りたい、健康によいだけでなく、「激うま」なもので家族を喜ばせたい」

特に興味深いのは、『本格派』タイプのサラダ検索キーワードの「ライタ」。「ライタ」は本格的なインド料理のレストランでは定番メニューとして出されているサラダです。ヨーグルトに様々なスパイスを混ぜたソースで野菜をいただきます。本格タイプの人がお店で食べるような本格的なエスニック料理のサラダも家で作りたい、といったニーズを持っていることがわかります。
サラダをよく作る、といっても価値観のタイプによって求める情報は大きく異なるようです。

Key Point 3

お買い物タイプでサラダの好みや知りたい情報に違い。特にサラダのレシピ情報を求めているのは『自分簡便』タイプ、『本格派』タイプ、『健康ファミリー』タイプ。

サラダの好みにも多様なライフスタイル、価値観があらわれていました。全体としては惣菜の活用など調理の簡便化傾向がみられる一方で、本格的なメニューを再現したい、健康にいい食材をおいしく盛り込んで作りたい、といった楽しみも広がっているようですね。

diary_banner.png

今回の分析では、食卓日記調査「キッチンダイアリー」、スーパーでの生鮮惣菜販売実態データ「SRI生鮮惣菜」と、購買データと検索データを連動させたインテージとクックパッドのサービス「たべみるオンデマンド」、エヌピーディー・ジャパンの外食実態データ「CREST」の4つのデータサービスを使用し、食・調理まわりの情報収集から買い物、調理実態までの全体像を捉えました。

また、タイプ別の分析に使用したGenometricsショッパーセグメントは、インテージの消費者購買パネルSCI®の約50000人のモニターに対し、200問程度の食・健康・買い物に関する意識のアンケートを実施して消費に対する価値観の近い10のタイプに分けたものです。生活者理解からターゲッティング、さらにID-POSに搭載してのプロモーションまで広くご活用いただいています。

転載・引用について

本レポートの著作権は、株式会社インテージが保有します。本レポートの内容を転載・引用する場合には、「インテージ調べ」と明記してご利用ください。お問い合わせはこちら

【転載・引用に関する注意事項】
 以下の行為は禁止いたします。
・本レポートの一部または全部を改変すること
・本レポートの一部または全部を販売・出版すること
・出所を明記せずに転載・引用を行うこと
・公序良俗に反する利用や違法行為につながる可能性がある利用を行うこと
・自社商品の宣伝・広告・販促目的での使用はご遠慮ください。

※転載・引用されたことにより、利用者または第三者に損害その他トラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いません。
※この利用ルールは、著作権法上認められている引用などの利用について、制限するものではありません。