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ストレス発散できてますか?~原因から症状、解消法まで、男女のストレス実態に迫る~

 

ストレスを感じる頻度は?何にストレスを感じている?

まずは、みなさんに日々の生活の中でどのくらいの頻度でストレスを感じているかを聞いてみました。すると「ほぼ毎日」ストレスを感じている人は32.4%で、「週に1回程度」まで含めると 82.9% にものぼり、実に8割強の人が毎週何かしらのストレスを感じながら生活をしていることがわかりました。
また、性年代別にみると、「ほぼ毎日」ストレスを感じている人の割合は、女性30代で41.1%、女性40代で39.0%と他に比べて高く、ストレスフルな生活を送っていることが判明しました。

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それでは、みなさん一体何にストレスを感じているのでしょうか。ストレスの原因について聞いてみました。すると、男性では、「仕事の内容」(43.4%)、「職場の人間関係」(38.4%)、「自分自身の将来のこと」(31.5%)などが上位にあがり、仕事面でストレスを抱えている人が多い様子がうかがえ、女性では、プライベート面の「家計に関すること」(37.0%)、「職場の人間関係」(34.2%)、「家事に関すること」(32.7%)など、プライベート面のストレスも上位にあがっています。
男性の仕事面でのストレスは、特に30代で高く、「仕事の内容」「仕事の量」や「雇用形態・給与などの勤務条件」など現状へのストレスに加え、「自分自身の将来」などこれからの行く末についての不安もストレス要因になっているようです。一方で、女性のプライベート面でのストレスは、「家計」「家事」など家庭全般から、家族や親族との「人間関係」、「自分の体調管理・栄養管理」まで多岐にわたっています。ストレス頻度の高い30代女性では、「育児」「ダイエット」(いずれも女性全体ではTOP10圏外)がそれぞれ40.4%、27.6%と高く特徴的な上、「家事」「職場の人間関係」なども他の年代に比べて高い傾向が見られ、複数のストレスを抱えている様子がうかがえます。

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つづいて、ストレスを感じる時期について聞いてみました。すると、年の変わり目である「12月」(37.0%)、「1月」(31.1%)と、年度替わりである「3月」(35.5%)、「4月」(33.8%)が高い結果となりましたが、それに次いで「5月」(30.6%)と「8月」(30.2%)も高くなりました。その理由を聞いてみたところ、5月は、いわゆる“五月病”といわれる「新環境適応へのストレス」のほか、「季節変化や花粉症による体調への影響」や「ゴールデンウィーク疲れ」、各種税金の「出費」などの声があがりました。また、8月は、「暑くて過ごしにくい」という理由が目立ちましたが、「夏休みに入り子どもが家に居ることで、家事が増える」という理由も散見され、興味深い結果となりました。

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さらに、ストレスを感じたときの変化について聞いてみました。すると、男女ともに上位3項目は「イライラする・怒りっぽくなる」「気分が落ち込む」「やる気がでない」で、精神面への変化を実感していることがわかりました。また、多くの項目が男性に比べて女性で高く、中でも「頭痛や肩こりがする」「肌の調子が悪くなる」といった体調面の変化、「食べ過ぎてしまう」という行動面の変化は、男性に比べて女性で高い結果となりました。

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Key Point 1

8割強の人が毎週何かしらのストレスを感じている。特にストレスフルなのは30代女性で、年齢・ライフステージ変化の中で複数のストレスを抱えている。時期別では、年末年始、年度替わりのほか、5月と8月もストレスフルな時期。5月は「新環境適応」や「季節変化による体調への影響」のほか、各種税金の「出費」が、8月は「暑さ」がストレス要因になっている。

どのようにしてストレスを発散している?ストレス消費の実態は?

では、みなさん日々溜まるストレスをどのように解消しているのでしょうか。まず、「うまくストレス発散できているか」について聞いてみました。すると、「とてもそう思う」「そう思う」と答えた人の割合は全体で28.3%と、うまく発散できている人はあまり多くはないことがわかりました。

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つぎに、具体的な対処法について聞いてみると、男性では、「十分に寝る」についで、「運動・スポーツ」、「お酒を飲む」、「音楽を聴く」が高く、趣味として夢中になれるものをみつけストレス発散をする傾向があることが見てとれます。「お酒」は年代が上がるにつれ高く、ストレス解消のカンフル剤として一役を担っているようです。また、女性に比べ男性ではあまり高くない「甘いものを食べる」が20代では高く、特徴的です。一方女性では、「甘いものを食べる」についで、「友人とおしゃべりする」、「ショッピングをする」などが高く、好きなものを食べ、好きなことをしてストレスを上手にコントロールするほか、ショッピングやおしゃべりに興じるなど、全般的に意欲的にストレスを吹き飛ばしているような印象を受けます。「ストレス解消法の数(※)』について見てみると、全体平均3.8個に対し、女性は4.5個、特に女性20代は5.6個と他に比べて多く、解消法を多く持っていることがわかります。

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最近よく聞かれる言葉に、「ストレスコーピング」があります。これは、ストレスにうまく対処することを意味し、ストレス要因を取り除くこと、自分自身の考え方を変えることなどが含まれますが、ストレス解消法もそのひとつです。一般的に、ストレスの対処法(コーピング)は、バリエーションを多く持つのがよいとされていますが、実際のところはどうなのでしょうか。「ストレス解消法の数」と、「うまくストレス発散できているか」の関係性をさぐってみました。すると、ストレス解消法の数が「7個以上」ある人は「0個」の人に比べ、「とてもそう思う+そう思う」の割合が17ポイント高く、多くのストレス解消法を持っている人ほど「うまくストレス発散できている」と実感している傾向にあることがわかりました。女性20代は、ストレス解消法の数が多く、上手にストレス発散ができているといえそうです。ストレスを抱えている方は、これを機にぜひ、いろいろな方法を試してみてはいかがでしょうか。

※普段おこなっているストレス解消法として提示した22の選択肢のうち、回答者が選んだ選択肢の数

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つぎに、ストレス解消法の中でも特に「消費」にフォーカスして、その実態を探ってみました。
前項ではストレス解消法として、「買い物」「お酒」などがあがりましたが、この様にストレス解消のためにお金を費やす経験をしたことがあるか聞いてみました。すると、ストレス消費の「経験がある」は、全体で81.8%、特に女性では88.5%と多いことがわかりました。

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では、みなさん一体どんなもの・ことにお金を費やすのでしょうか。
男女別にみると、男性では、「ソフトドリンク」「お酒」「デザート・スイーツ/アイス」などが高く、前項のストレス解消法でも見たとおり、「お酒」は上の年代ほど、「デザート・スイーツ/アイス」は20代で高くなっています。加えて、「スナック菓子」が若いほど高く、「温泉・スパ」は40代・50代で高い傾向も見られます。一方、女性は、「デザート・スイーツ/アイス」、「ファッション」「ソフトドリンク」などは年代に関わらず高く、また20代・30代では「スナック菓子」「美容・コスメ・化粧品」なども高く多岐にわたっています。
“ストレス消費”は男女ともに多くの人が経験している一方で、限定的なカテゴリで消費している男性と、幅広いカテゴリで消費している女性という、男女で異なる興味深い結果となりました。

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Key Point 2

男性は「運動・スポーツ」「お酒」「音楽」、女性は「甘いもの」「買い物」「コミュニケーション」でストレス解消している。女性20代はストレス解消法の数が多く、上手くストレス解消できている。“ストレス消費”は全体で8割、女性では9割弱が経験しており、カテゴリが限定的な男性に比べ、女性は食、ファッション、美容など幅広いカテゴリでストレス消費をしている。

ストレス対処に関する情報収集と今後の意向は?

「ストレスチェック制度」が導入されるなど、「ストレスへの対処法」が多くの人の関心事となっています。昨今では、テレビ番組で特集が組まれたり、本屋やコンビニで関連本を目にする機会も増えていますが、一体どれくらいの人がストレス関連情報に触れているのでしょうか。また、ストレス対処にどのくらい関心があるのでしょうか。
まずは、情報接触経験について聞いてみました。すると、直近1年以内に「ネットで対処法などを調べた」人は、全体で18.4%と、あまり高くはない結果となりました。ただ、女性20代では27.9%と高く、ストレス対処への関心が比較的高いことがうかがえます。

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次に、「マインドフルネス」(瞑想やその他の訓練を通じて行う、自分の身体や気持ちの状態に気が付く力を育むエクササイズ)、「レジリエンス」(心の復元力))、「アンガーマネジメント」(怒りを管理する力)など、ストレス対処に関連するワードについて、認知状況や実践経験、意向を聞いてみました。その結果、認知率は「マインドフルネス」(15.8%)、「レジリエンス」(8.4%)、「アンガーマネジメント」(19.3%)で、高いとは言えない結果となりました。また、それらを知っている人に対して、実践経験を聞いてみると、経験者はさらにその中の10~20%程度にとどまりました。「アンガーマネジメント」については、実践経験者に占める継続意向者の割合が比較的高く、実践によって何かしらの効果を得られているのではないかと推察できます。

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最後に、「今後、ストレスやその対処法について知識をつけたい」と思うかを聞いてみました。すると、「知識をつけたいと思う」は、全体で47.2%という結果となりました。男女別では、男性43.8%に比べ、女性は50.6%と高く、知識をつけることに、より前向きな姿勢であることがうかがえます。
以上の結果から、日々ストレスにさらされながらも、その対処法についてはあまり情報収集ができていない一方で、「ストレス対処法の知識をつけたい」という思いは約半数の人がもっており、そのような人のためにも、さらなる情報の発信が必要であることをあらためて感じる結果となりました。

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Key Point 3

ストレスや対処法について「ネットで調べた」は2割弱で、ストレス関連情報についてはあまり情報収集していない。一方で、今後ストレス対処法の知識をつけたい人は約半数と、知識習得には前向き。

「ストレス社会」と呼ばれることもある現代、多くの人がストレス抱えている実態をあらためて実感する結果となりました。このようなストレス社会の中で生き抜いていくためには、社会全体が改善に取り組むことなども大切ですが、自らがストレスを溜めずに解消する努力をすることも、とても重要です。今回の調査からは、ストレス解消法が多いほど、うまくストレス発散ができていることも確認することができました。今、ストレスを抱えている人は、これを機に、自分に合ったストレス解消法を探してみてはいかがでしょうか。


今回の分析は、下記の設計で実施したインテージの自主企画調査結果をもとに行いました。

調査手法 インターネット調査
調査地域:全国
対象者条件:20-59 歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
ウェイトバック:性年代構成比を2015年度実施国勢調査結果にあわせてウェイトバック
標本サイズ:2125s
調査実施時期:2017年5月8日(月)~2017年5月9日(火)

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