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【毎月更新】生活者の時間の使い方

コロナ下において、「イエナカ時間が増えた」といった暮らしの中の時間の使い方が変化したことが話題になっています。実際、どのような変化が起きているのでしょうか。メディアの利用時間(接触)とスマホアプリの利用状況を利用ログから集計・分析した最新データからお届けします。

2024年11月のコメント:
早いもので2024年も、もう年末です。今年最後の「時間の使い方」のコメントです。

スマホの動きをみてみると、11月は290分と先月から動きはありません。今年の動きを振り返ると、23年11月は279分。夏休みシーズンの8月、294分が24年のピークでした。ゆるやかに上下動を繰り返しながらも年間を通じては上昇傾向にあります。

スマホについては、動画や音楽などのエンタメ系はもちろん、電子マネーや投資系、健康管理系など、さまざまなアプリの登場により、スマホを通じて接するサービスはますます豊かになっています。書籍の楽しみ方ひとつをとっても、以前は電子書籍の形で、目で見ることには変わりありませんでしたが、現在は耳で聴くタイプの書籍の読み聴かせサービスも人気のようです。音楽同様に書籍の読み聴かせサービスの普及などもスマホの利用時間が伸びる理由になっていると思われます。

テレビについては177分と先月から2分増となりました。昨年の11月は179分だったので、2分ほど減少しています。今年のテレビの動きを振り返ると、大きなトレンドとしてはゆっくりとした減少傾向にあります。スマホの利用時間が増えており、「動画コンテンツを楽しむ」という機能特性上、手のひらの上で、いつでもどこでも楽しめるスマホの方がやはり利用時間は長くなりがちなのかもしれません。
一方で映画などは大画面で、迫力のあるサウンドで楽しみたい!家族や友人と一緒に大画面で楽しみたいというニーズが色褪せることはないはずです。

家電量販店のテレビ売り場に行くと、60インチを越えるテレビに「今売れてます!!」といったPOPが付いていることもありテレビの大型化も進んでいます。今後は大画面化しつつテレビならではの楽しみを磨いていくようになっていくのかもしれませんね。

テレビコンテンツの楽しみ方も地上波からネットにシフトしています。今では2割弱の人が利用している「TVer」の利用時間を見てみると平日では1日約37分、休日は約39分となっており、休日の方がわずかに長くなっています。50歳以上の中高齢層に注目すると、M3層(男性50歳以上)は平日・休日ともに約39分となっていました。一方のF3層(女性50歳以上)は平日は約49分、休日では約55分となっており、女性の方が利用時間は長くなっています。
TVerはテレビ(機器)でも見られますが、どこでも観られるスマホで楽しんでいる方もいるでしょう。中高齢層のテレビコンテンツの楽しみ方も着実に変化しているようですね。

最後に「内食率」についても眺めていきましょう。こちらは弊社の「キッチンダイアリー」という主婦を対象とした調査データを用いて「家の中で食事をとった割合」を示しています。
まずはじめに平日の昼食を見てみると、61.3%となり、0.5ポイントほど先月より減少し、ダウントレンドにあります。休日も66.9%と、こちらはわずかに0.2ポイントの増加となっていました。どちらも大きな変化はありません。
夕食に目を向けると、平日は93.4%(先月比マイナス0.3ポイント)、休日は85.8%(先月比マイナス0.1ポイント)とこちらもあまり大きな変化はありません。秋の夜長は自宅でゆっくり、そうした過ごし方のようです。

さて、みなさんのメディアとの過ごし方、そして、家の中での過ごし方などはどのような変化が見えますか?プルダウンしながらあれこれとデータを眺めながら動きを確認してみるとなにか発見があるかもしれません。来年も引き続き、時間の使い方や暮らし方を通じて生活者の理解を試みていきたいと思います。
今年も1年、ありがとうございました。素敵な新年をお迎えください。

※コメント:生活者研究センター センター長 田中 宏昌(たなか ひろまさ)

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データについて

i-SSP®(インテージシングルソースパネル®)
インテージSCI(全国個人消費者パネル調査)を基盤に、同一対象者から新たにパソコン・スマートフォン・タブレット端末からのウェブサイト閲覧やテレビ視聴情報に関して収集したデータです。当データにより、テレビ・パソコン・スマートフォン・タブレット端末それぞれの利用傾向や接触率はもちろん、同一対象者から収集している購買データとあわせて分析することで、消費行動と情報接触の関係性や、広告の効果を明らかにすることが可能となります。また、調査対象者に別途アンケート調査を実施することにより、意識・価値観や耐久財・サービス財の購買状況を聴取し、あわせて分析することも可能です。
※ シングルソースパネル®は株式会社インテージの登録商標です。

【キッチンダイアリー®】
1,260世帯の食卓・調理の状況を食場面(朝食・昼食・夕食)ごとに継続的に捉えたデータです。商品開発のヒントとして、また、流通向けの販促提案情報としてご活用いただけます。

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