【毎月更新】生活者の時間の使い方
コロナ下において、「イエナカ時間が増えた」といった暮らしの中の時間の使い方が変化したことが話題になっています。実際、どのような変化が起きているのでしょうか。メディアの利用時間(接触)とスマホアプリの利用状況を利用ログから集計・分析した最新データからお届けします。
2024年10月のコメント:
スマホの動きをみてみると、10月は290分と先月から4分減少しました。依然として上昇傾向にありましたが、9月に高止まりして今月はわずかに減少しました。
テレビについては、6月以降利用時間は増加していましたが、先月に引き続き今月もわずかに1分減って175分となりました。平日は169分、土日189分でどちらも先月と動きなしでした。10月、11月とテレビの利用状況に大きな動きはみられません。
秋の夜長という言葉がありますが、テレビ機器でのテレビ視聴は大きな動きはありませんでしたが、ネットでのTVコンテンツの視聴状況はどうでしょうか?先月に引き続き、これまであまり見てこなかった利用分数に注目しつつ「TVer」をみてみましょう。
約2割の人が利用している「TVer」ですが、利用時間が平日では1日35分、休日は36分となっており、休日の方がわずかに長くなっています。ちなみに男性では、利用者は16%(先月より+4ポイント)、平日では1日30分、休日は31分。一方の女性は利用者は25%(男性より9%も多い!)、平日では1日37分(男性より7分長い)、休日は40分(男性より9分も多い!)と女性の方が利用者も多く、利用時間も長くなっています。見逃し配信というサービスの担い手は女性の方があてはまっていそうです。
ちなみにF3(50歳以上)は平日48分、休日51分と女性の中でも最も利用時間が長くなっており、ネットサービスを巧みに駆使して、見逃した番組を楽しんでいるようです。
最後に「内食率」についても眺めていきましょう。こちらは弊社の「キッチンダイアリー」という主婦を対象とした調査データを用いて「家の中で食事をとった割合」を示しています。まずはじめに平日の昼食を見てみると、61.8%となり、1.1ポイントほど先月より減少し、ダウントレンドにあります。休日も66.7%と1.6ポイントの減少となっていました。秋に入り、外出する機会が以前よりも増えたようですね。
夕食に目を向けると、平日は93.7%(先月比+0.4ポイント)、休日は85.9%(先月比マイナス0.2ポイント)とどちらもあまり大きな変化はありません。秋の夜長は自宅で、先月同様の動きです。
さて、みなさんのメディアとの過ごし方、そして、家の中での過ごし方などはどのような変化が見えますか?プルダウンしながらあれこれとデータを眺めながら動きを確認してみるとなにか発見があるかもしれません。引き続き、時間の使い方や暮らし方を通じて生活者の理解を試みていきたいと思います。
※コメント:生活者研究センター センター長 田中 宏昌(たなか ひろまさ)
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データについて
【i-SSP®(インテージシングルソースパネル®)】
インテージSCI(全国個人消費者パネル調査)を基盤に、同一対象者から新たにパソコン・スマートフォン・タブレット端末からのウェブサイト閲覧やテレビ視聴情報に関して収集したデータです。当データにより、テレビ・パソコン・スマートフォン・タブレット端末それぞれの利用傾向や接触率はもちろん、同一対象者から収集している購買データとあわせて分析することで、消費行動と情報接触の関係性や、広告の効果を明らかにすることが可能となります。また、調査対象者に別途アンケート調査を実施することにより、意識・価値観や耐久財・サービス財の購買状況を聴取し、あわせて分析することも可能です。
※ シングルソースパネル®は株式会社インテージの登録商標です。
【キッチンダイアリー®】
1,260世帯の食卓・調理の状況を食場面(朝食・昼食・夕食)ごとに継続的に捉えたデータです。商品開発のヒントとして、また、流通向けの販促提案情報としてご活用いただけます。
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