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テレビデータでCMの成功確度を上げる ~テレビデータの活用方法~

テレビをつけると流れてくるコマーシャル(CM)。
企業が生活者に向けて情報発信をする際、大きな費用をかけてCM出稿をしています。一方でテレビ離れという言葉が叫ばれて久しい現在、テレビの持つ影響力は昔と比べて変化しています。
では、いま、企業が生活者とコミュニケーションをするにあたっては、テレビCMをどのように使っていけばいいのでしょうか。
この記事では、CMの使い方を考える上で有効な「テレビデータの分析方法」について解説します。

利用が減るテレビに出稿するメリットとは

図1は、インテージが保有するメディアログi-SSPを使って、テレビ・スマートフォンアプリ・パソコンWebブラウザの利用時間を時系列に整理したものです。

図1

TV・PC・MBの1日・1人あたり接触時間(分)時系列推移

2017年~2018年はテレビとスマートフォンの利用時間の差はそこまで広がってはいませんでしたが、2019年を境にテレビの利用時間がゆるやかに減少していき、23年1月ではスマートフォンが270分に対し、テレビが119分と、1時間以上の差が見られます。

より分かりやすくするために2017年1月を起点(100%)として、各デバイスの利用時間を比率化してみましょう(図2)。

図2

TV・PC・MBの1日・1人あたり接触時間(分)時系列推移 ※2017年比

テレビは2017年から利用時間がゆるやかに減少しており、一方でスマートフォンやパソコンといったデジタルメディアが視聴できるデバイスの利用時間は増加している様子が分かります。
利用の減少傾向からも、他メディアと比べてテレビの影響力は落ちてきていることは明らかです。

では、そんなパワーが落ちてきているテレビに大きな費用をかけてでもCM出稿をするメリットは何なのでしょうか。

図3は、とあるお菓子のCMの接触率を性年代別にグラフ化したものです。

図3

i-SSPTVデータ 性年代別CMリーチ(菓子ブランドA)

CM放映回数が5000回程度と接触機会が多かった素材ではあるものの、性別問わず10~60代まで幅広くリーチしていることが分かります。デジタルメディアでの広告では成し得ない、幅広い世代へ多く届くコミュニケーションが可能なことが、テレビCMの持つ力と言えそうです。
利用時間が減少している中、どうしてテレビCMリーチはここまで伸びるのでしょうか。その背景の1つがテレビの利用率の高さです。
図4はインテージで年に1度聴取をしているデバイス利用率調査の結果です。

図4

TV PC MB 月一回以上利用割合

これを見ると、3デバイスの中ではテレビの利用率が最も高く、メディア接触の間口の広さでは現状トップです。利用時間は下がっていても、テレビを所有している人はまだまだ多く、幅広く多くの生活者と接点を持つためには、コミュニケーションのチャネルにテレビを設定することは有効だと考えられます。

「効率よくターゲットにリーチさせたい」 をテレビデータ分析でかなえる

以前のようにテレビが多く視聴されていた頃は、CMを多く出稿すればするほど比例して売り上げも伸びていくような時代でした。
しかし現在、テレビは利用率が高い一方で視聴される時間は限られているため、広告を多く出稿したとしても思ったような効果が出ない場合もあります。
また、利用率ではテレビに及ばずとも、デジタルメディアへ出稿を行う企業も多く、限られた予算の中では以前のような大胆なテレビCM施策は難しくなっているようです 。

この状況において、昨今のテレビCM出稿、及び広告コミュニケーションにおいて必要とされているのは、届けたいターゲットにピンポイントで届く、ターゲットを起点とした最適な広告出稿であり、そのプランニングのために活用されているものが、今回のテーマとなる「テレビ(CM)データ」です。

テレビデータの代表的なものとして、番組の評価でも多く使われる「テレビ視聴率」があり、またその視聴率を元にした「GRP(Gross Rating Point)」が存在します。
GRPは昔からCM出稿時の広告枠評価の指標として出稿枠の買い付け等に用いられてきましたが、現在はデータ提供会社の増加や計測方法の多様化に伴い、他にも様々なテレビデータが活用され始めています。
では、どのようなテレビデータがあるのかをご紹介しましょう。テレビデータはその収集方法から、大きく二つ、「パネル調査型」と「スマートテレビ型」に区分されます。

パネル調査型

パネル調査型はモニターと呼ばれる会員基盤を持ち、そのモニターから視聴データを収集します。
その方法は様々で、アンケート調査で収集する方法もあれば、テレビリモコンの操作ログを収集するもの、テレビから流れる音声を収集する形式や、視聴者の目線のデータを集めて視聴の“質”を提供するサービスもあります。

パネル調査型の特徴は何と言っても、収集しているデータが「人」ベースであるという点です。 収集するデータによって、「どのような番組」「どのようなCM」が視聴されていたことは分かりますが、さらに「誰が観ていたのか」まで紐づけることで、CMの効果計測やCMを出稿する際のプランニング時に活用されることが主です。

スマートテレビ型

一方でスマートテレビ型のデータは、インターネットに結線をしたテレビから視聴ログを収集したものになります。
インターネット経由のため、安定したデータ収集が可能であり、パネル調査型よりもサンプル数が非常に多いことが特徴的です。分析に足るサンプル数が確保できるため、市区町村レベルまで細分化して視聴ログを解析することができます。また、秒単位のデータも安定した精度で得られます。エリアマーケティングの分析や、パネル調査型と同様にCM効果測定等に使われています。

では、このテレビデータを用いて、どのようなことができるのでしょうか?実際にインテージが実施している分析事例をご紹介します。

「このCMが何を変えたのか」 で次の課題を特定する

CMを出稿した後にどうしても気になるのは、「果たしてこのCMって出稿した意味があったのか?」ということだと思います。

例えば、CMがどの程度売り上げに寄与したのか、どのくらい購入率を向上させたか、どのくらい経営目標に貢献したのかといった観点で気にされる方は多いでしょう。

この場合、CMが結果にどのように影響したのかを確認する必要があるため、長期で同一モニターをトラッキングしており、属性での深掘りも可能な『パネル調査型』のテレビデータを用います。そのデータからCMに接触した人とCMに接触しなかった人の「CM放映前」と「CM放映後」とでの購入率を比較、差分をとることで外部要因を排した純粋な広告効果を分析します。(図5)
また、その際にCM接触や購買有無を行動ログデータで分析することで、実態に即した納得感のある結果を確認することも重要です。

図5

CM接触者・非接触者の事前・事後の購買への影響

図6は、アルコール飲料の2ブランドでインテージのパネル調査型テレビデータであるi-SSPを用いて検証をした実際の結果です。

図6

CM接触者・非接触者の購買への影響(アルコール飲料の場合)

アルコール飲料AのCM接触者がCM放映前に当該ブランドを買っていた割合(購入率)は2.81%でした。そしてCM放映後ではその購入率が3.65%となり、CM放映前後でリフトとして「+0.83ポイント」分上昇しています。
一方でCM非接触者の購入率は、CM放映前は2.47%、放映後では2.43%であり、差分は「-0.04ポイント」とほぼ変わっていません 。
CM接触者のみに購入率の上昇が見られたため、このケースではCMが購入率に影響したといえそうです。

さらにどの程度CMが購買に影響があったのかを見るために、この接触者・非接触者のリフトの差分を取ってみましょう。 ブランドAの結果では、接触者リフト(0.83ポイント)から非接触者リフト(-0.04ポイント)を引くことで、0.87ポイントという結果が出ています。つまり、この0.87ポイントというのがこのブランドAのCMの純粋な効果と言えます。
この0.87ポイントという数字のイメージが掴めない場合は、この値を実際の日本人口に当てはめた人数に換算することでCMのインパクトがわかりやすく捉えられます。

同様の形式で、アンケート調査で聴取した態度変容指標(商品認知・好意度・購入意向など)がどの程度CMによって変化したのかを分析することで、各種KPIへの影響を測ることも可能です。

このように成果の確認と併せて、CMで上げることが出来なかった指標も明らかにすることで「次にどうするべきなのか」という課題も同時に見つけることができます。CM効果の計測とは、1度きりの答え合わせではなく、次の成果へつなげるためのヒント探しでもあるのです。

「ターゲットが何をいつ観ているのか」で最適な出稿プランを練る

テレビCMの出稿方法は大まかに“タイム”と“スポット”の2種類があります。違いを簡単に説明すると、出稿番組を指定するのがタイムCM、番組ではなく時間帯を指定して出稿するのがスポットCMです。テレビCMの出稿プランニングを検討する際に難しいのは、このどちらの形式を選ぶか、またはすでにどちらかの形式で出稿している場合、その形式を継続すべきかどうかという点です。そういった判断で迷った場合にも、テレビCMデータが活用できます。

例えば、図7は、とあるカップ麺ブランドCMのタイムとスポットそれぞれへの接触頻度で人を分け、性年代別構成比を集計したものです。

図7

カップ麺ブランド CM接触頻度別 性×年代構成比

この結果で見ると、タイムCMに高頻度で接触した人は男性が多いことがわかります。同様に図8で接触頻度別にカップ麺の喫食頻度をみてみると、タイムCM高接触者はカップ麺を多く食べている人の割合が大きいことも分かりました。

図8

CM接触頻度別 カップ麺喫食頻度

さらに態度変容の違いも見てみましょう。

図9

タイム、スポットCM接触頻度別の心理・態度変容

タイムとスポット、それぞれのCM接触者の態度変容指標を比べると、CM・ブランド認知では大きく差が出ていませんが、好意度や購入意向といったミドルファネルにおいて、タイムCM高接触者のほうが高くなっています。
この結果から、タイムCMはターゲットにメッセージを届けるにあたって適切なチャネルであり、ミドルファネルへの好影響から考えても、タイムCMを継続すべきという判断に使える結論が出せます。
このようにタイムとスポット、それぞれでどういった影響の違いがあったのかを比べることで、プランニング時の検討の補助としてデータを使うことが可能です。

また、スポットCMの出稿プランニングにおいては、ターゲットがどういった番組枠を普段視聴しているのかを図10のようなヒートマップにて、検討するのがよいでしょう。

図10

エナジードリンクブランドカテゴリ購入者 テレビ番組ヒートマップ

こちらはエナジードリンク商品を買っている人をターゲットにした場合に、どういった時間にテレビを視聴しているのかをヒートマップの形でまとめたものです。赤く濃い色となっているのが、より多くターゲットが接触している時間帯の枠となっており、スポットCMの出稿時の具体的な判断材料として使うことができます。

このように、購買実績や喫食頻度、その他属性情報も用いて具体的なターゲットを定義し、その視聴動向を正確に把握することで、コストを抑えながら届けたい人により届きやすいCM出稿をするための検討・判断が可能となるでしょう。

納得感のある効果検証で感覚の広告出稿から脱する

いくつかの事例を元に、テレビデータの活用方法を紹介しました。このようにデータを元に現状を把握することで、CMの結果の良し悪しだけではなく、次の行動の指針となるような分析結果を得ることもできます。

テレビCMデータはその分析の仕方によって、効果測定から出稿プランニング、またはクリエイティブ評価に至るまで多種多様な活用方法が存在します。
その際に重要なポイントとなるのは、そのデータに納得できるかどうかです。せっかく費用をかけて効果検証をしても、データの信頼性に難があれば結果から導きだせる結論にも不安が伴います。テレビデータ活用をご検討する際には、ぜひ納得感があるデータを選ぶことがおすすめします。

納得感のあるTVCM効果検証

インテージでは、パネル調査型メディアログデータのi-SSP(インテージシングルソースパネル)とスマートテレビ型データのMedia GaugeTV・Media Gauge Dynamic Panelの提供を通して、広告コミュニケーション支援を行っております。
ご課題感や出稿状況に応じた分析パッケージを各種ご用意しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。


今回の記事ではご紹介できなかった事例をオンラインセミナーでご紹介しています。ぜひこちらもご視聴ください。
4/16(火)開催 i-seminar データ活用実践講座「テレビCMデータの活用方法」


i-SSP®(インテージシングルソースパネル®)
インテージSCI(全国個人消費者パネル調査)を基盤に、同一対象者から新たにパソコン・スマートフォン・タブレット端末からのウェブサイト閲覧やテレビ視聴情報に関して収集したデータです。当データにより、テレビ・パソコン・スマートフォン・タブレット端末それぞれの利用傾向や接触率はもちろん、同一対象者から収集している購買データとあわせて分析することで、消費行動と情報接触の関係性や、広告の効果を明らかにすることが可能となります。また、調査対象者に別途アンケート調査を実施することにより、意識・価値観や耐久財・サービス財の購買状況を聴取し、あわせて分析することも可能です。
※ シングルソースパネル®は株式会社インテージの登録商標です。

Media Gauge® Dynamic Panel®
Media Gauge® Dynamic Panel®とは、Media Gauge® TVと、株式会社ドコモ・インサイトマーケティング(以下DIM)が所有するdi-PiNK(DMP)を推計して紐づけ、推定在宅情報や性年代などの属性を利用して人ベースに分解し、指定されたターゲットごとに統計処理を行うことで視聴者データを算出するサービスです。Media Gauge® TVとdi-PiNKの推定紐付けは、インテージがDIMに委託し、DIM内で加工・集計を行っています。DIMは個人情報を保有しない事業者であり、Media Gauge® Dynamic Panel®データが個人情報に結び付けられることはありません。また、Media Gauge® Dynamic Panel®の提供物は、匿名化・統計化されたレポートとなります。

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