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今どきマーケターは生成AIをどう使う?~企画・開発・販促での成果実感と未来~

生成AIは、もはや「一部の先進事例」ではなく、企画・分析・資料作成・開発・営業活動などの “作業の進め方そのもの”を変え始めつつある。とはいえ実務 では、「どの業務で、どこまで使うのが正解なのか」、「成果が出る使い方と、定着しない使い方の差は何か」、「次に必要なのはツールなのか、ルールなのか、人材なのか」などの問いが、まだ整理されないまま走っているのが実態ではないだろうか。

実際、若年層の一部では生成AIを相談相手として日常的に使い、“相棒”のように親しむ動きも見られる。一方で、ビジネスの現場では職種や役割によって、使いどころも期待値も課題も大きく異なるはずである。
そこで本調査では、読者の中心である 「マーケティング・商品企画」「経営・経営企画」「技術・研究・開発」「営業推進/企画・広報・宣伝」 のビジネスパーソンに焦点を当て、生成AIを“どの工程で”“何の目的で”“どの程度”活用して いるのか、さらに今後の活用意向や、求められるニーズを職種別に可視化した。ぜひ、読者の皆さまご自身の活用実態と照らし合わせながら読んでほしい。

なお本調査は、職業、勤務先での役割、売上規模、従業員規模などを事前に把握している、インテージの「ビジネスパーソンパネル」(約70万人) を活用して実施した。

1. 4職種の生成AIの利用は進んでいるか?

まず、現時点で生成AIをビジネスパーソンがどの程度利用しているだろうか。インテージの2025年10月の調査 では、ビジネスパーソン(20~60歳男女、会社員・自営業などの有職者(パート・アルバイトを含めず))のビジネスでの利用(仕事)における生成AIの利用経験は、21.7%であった。
今回の調査では、ビジネスパーソンの中でも「マーケティング・商品企画」「経営・経営企画」「技術・研究・開発」「営業推進/企画・広報・宣伝」関連の職種に所属する人に限って調査を実施した。
その結果、4職種合計では、ビジネスでの利用は61.3%とビジネスパーソン全体と比較し約3倍の利用経験があることが分かった。
特に「マーケティング・商品企画」に所属する人のビジネスでの利用率が67.7%であり、4職種合計と比較しても6.4ポイント高い結果となった。

図表1

生成AIの利用状況

生成AIをビジネスで利用していない理由は、1位「利用する必然性を感じていない」18.5%、2位「何に使ったらよいかわからない」12.1%、3位「使い方が分からない」12.0%となった。年齢が高くなるほど、これらの理由を挙げる人が多い。

では、4つの職種(マーケティング・商品企画、経営・経営企画、技術・研究・開発、営業推進/企画・広報・宣伝。以下、「4職種」と表記 )に絞って、いつから生成AIをビジネスで使い始めたか確認すると、
2年以上前から利用を始めた人が32.4%、1年以上~2年未満が39.3%、1年未満が28.2%であった。生成AIサービスの日本導入初期からビジネスで利用している人が約1/3いることが分かる。

図表2

生成AIサービスを利用し始めた時期

2. 日々のビジネスにおける生成AIの利用状況

ここからは、生成AIがビジネスの現場で実際にどのように使われているか、詳しく探っていきたい。
まずは、利用している生成AIサービスであるが、4職種合計で利用が多い生成AIサービスは、ChatGPT 44.1 %、Copilot 40.2 %、Gemini 29.2%の順であった。資料等作成が可能なNotebookLM(ノートブックエルエム)は4.4%、動画映像が作成できるSora(ソラ)は1.3%とまだ少数派であった。

では、実際のビジネスで、どのような用途で、どのような頻度で生成AIを利用しているのだろうか(図表3)。

図表3

用途別生成AIの利用頻度

4職種合計では、生成AIを「週1回以上」利用している人が多い 用途の上位3位は、「情報収集・検索」が67.8%、次いで「テキスト生成(メール・レポートなどの文章作成)」61.7%、「テキスト生成(メール・レポートなどの文章の要約・校正)」54.0%であった。
職種別に比較すると、全ての用途において「経営・経営企画」職のAIの利用率が高いことが分かる(図表4)。
「マーケティング・商品企画」職では「アイデア出し・壁打ち」が4職種合計と比較して4.5ポイント高く、より思考を広げるパートナーとして使っている様子がうかがえる。
「技術・研究・開発」職では「コード・プログラムの作成・補助・チェック」が同じく、2.9ポイント高くなっている。
4つの職種では、用途により多少の差異はあるが、生成AIの利用が日常的になっていることが分かる。

図表4

職種ごとに見た用途別生成AIの利用頻度(週1回以上利用者計)

3. 生成AIを利用する4職種のビジネス工程とその成果

4職種では生成AI を日常的に様々な用途で利用していることが分かった。
実際にビジネスの各工程は生成AIに置き換わっているのであろうか。ここからは各職種のビジネスのどの工程で生成AIが使われているか確認していく。

4職種にて、生成AIの利用が多い工程は「情報収集」51.8%、「文書の要約・翻訳」43.4%、「議事録作成」36.0%の順であった(図表5)。
「経営・経営企画」職では「議事録作成」が4職種合計と比較し6.0ポイント高い。「マーケティング・商品企画」職では「アイデア出し」が同じく11.0ポイント高い。「技術・研究・開発」職では「プログラミング」が同じく10.1ポイント高い。
やはり各職種にて業務ウェイトが高いと思われる主な工程で生成AI利用が多い結果となった。主な業務の効率化やサポート のために、生成AIが利用されていると思われる。

図表5

職種別に見た生成AIが利用されている工程

次に、各職種で業務ウェイトが高いと考えられるビジネス工程について、AI活用が成果につながっているかを工程別に確認した。生成AI利用者に対し、各工程での成果実感を5段階で評価してもらった結果が図表6である。
成果実感をTOP2(「成果が出ている」「多少成果が出ている」)で見ると、最も高かったのは「メール文書の作成」で90.5%。続いて「プログラミング」が89.4%、「文書の要約・翻訳」が89.0%となった。
生成AIの利用が急速に広がっている背景には、ビジネスの複数の工程で、利用者が実際に成果を実感し、他の工程でも利用してみようとする姿があるのではないか。

図表6

生成AI利用 工程別のビジネス成果実感

4. 今後の生成AIとの付き合い方と変化

前章では、生成AIの活用で成果が得られていることが分かった。
最後に今後の生成AIとの付き合い方を考えるため、生成AIの普及が進んだ未来において、ビジネスやビジネスパーソンに求められるスキルはどのように変わるのか。図表7にその概要をまとめた。

ビジネスパーソン自身の変化として、ポジティブな項目では「AIを使いこなすことにより勤務時間が減少する」34.1%、「AIをパートナーとしてスキルアップする」32.1%が上位となった。
ネガティブな項目では「AIへの依存が進み、自分で考える力が弱まる」16.1%、「AIを使いこなせないことで社内での評価が下がる」15.0%が挙げられた。全体として、AIの普及をポジティブに捉える人が、ネガティブに捉える人の約2倍いることが分かる 。
またビジネスの変化については、「AIによって単純作業が減り、より高度な判断の仕事が増える」40.3%、「AIの利用により求められるスキルが変わる」36.9%が上位であり、多くのビジネスパーソンがビジネスのスタイルが変化していくと予測している。
しかし、「職を失う」は4.8%であり、ビジネスパーソンにとって決して生成AIは敵対視する関係ではないことも分かる。

図表7

生成AIの普及でビジネスはどう変化するか

生成AIの普及は、業務の置き換えだけでなく、仕事の中身や求められるスキルを変えていく。成果を最大化するには、ツールとして使うだけでなく、ルール整備と学びを通じて“共に働く相手”として付き合い方を磨いていくことが重要になりそうだ。

まとめ

生成AI時代の差は「AIを使えるか」ではなく、「AIと一緒に成果を出せるか」で決まる。既にビジネスパーソン4職種の約6割が生成AIを利用しており、用途は「情報収集・検索」「文章作成」「要約・校正」といった日常業務に寄っている。さらに、メール文書作成では高い成果実感が示されており、生成AIは“試す価値のある道具”から“仕事の前提”へ移行しつつある。

一方で、事実と異なる回答や機密・個人情報の漏えい不安といった課題も無視できない。加えて、将来は業務の過半が生成AIに置き換わるとの声も多い。ここからは「AIを使えるか」ではなく、AIと一緒に成果を出せるかで差が生まれる。生成AIに任せるのは“作業”で、磨くべきは“判断”となる。

AIを使うほど、問いの立て方・情報の目利き・アウトプットの編集力が鍛えられる。その積み重ねが、今後のビジネススキルもキャリアも一段引き上げていくことになるだろう。

今回の調査は、属性・役割などを事前に把握したインテージの「ビジネスパーソンパネル(約70万人)」を活用し、4職種の実態を可視化した。このように所属や職種、役割別の調査が可能となっている。ご興味のある方はぜひ、営業担当者までお問い合わせください。


※今回の調査で明らかになった詳細なデータやチャートは、無料のダウンロードレポートでご覧いただけます。レポートのみにて提供している項目は以下です。ぜひ、ダウンロードしてご覧ください。

<ダウンロードレポートのみ記載事項>
・生成AIを利用していない理由
・生成AI利用イメージ
・利用している生成AIサービスの詳細
・生成AIの利用目的
・今後生成AIを利用してみたい工程
・生成AIの満足度(工程別)
・生成AIを他者に推奨したいか(工程別)NPS
・推奨理由
・生成AI利用時の困りごと
・今後の生成AIとの関わり方


【インテージのネットリサーチによる自主調査データ】
<調査概要>
調査地域:日本全国
対象者条件:20~59歳男女個人
標本抽出方法:ビジネスパーソンパネル及び、マイティモニターより適格者を抽出
標本サイズ:スクリーニングn=19247  本調査n=1703※
(※マーケティング・商品企画、経営・経営企画、技術・研究・開発、営業推進/企画・広報・宣伝の4職種を抽出) ウェイトバック集計:なし
調査実施時期: 2026年2月19日(木)~2026年2月24日(火)

著者プロフィール

濱 賢太郎(はま けんたろう)プロフィール画像
濱 賢太郎(はま けんたろう)
株式会社インテージ マーケティングパートナー第2本部 営業推進部 
未来共創センター長
・大学卒業後家電メーカーへ就職、ワープロ、FAX、携帯電話、通信映像端末、
太陽光発電の商品企画を担当。
・2013年株式会社インテージに入社し、国内外の生活者リサーチ、
コンサルティングに従事。
・2017年「未来共創センター」を設立。
企業との共創による新価値の創出を軸に、共同研究(POC)、
生活者研究を多数実行中。
・現在はWell-being領域に興味関心を持ち
(社)データビリティコンソーシアムに参画
「Well-being部会」を立ち上げ、異業種との共創活動に取組み中。

株式会社インテージ マーケティングパートナー第2本部 営業推進部 
未来共創センター長
・大学卒業後家電メーカーへ就職、ワープロ、FAX、携帯電話、通信映像端末、
太陽光発電の商品企画を担当。
・2013年株式会社インテージに入社し、国内外の生活者リサーチ、
コンサルティングに従事。
・2017年「未来共創センター」を設立。
企業との共創による新価値の創出を軸に、共同研究(POC)、
生活者研究を多数実行中。
・現在はWell-being領域に興味関心を持ち
(社)データビリティコンソーシアムに参画
「Well-being部会」を立ち上げ、異業種との共創活動に取組み中。

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