arrow-leftarrow-rightarrow-smallarrow-topblankclosedownloadeventfbfilehamberger-lineicon_crownicon_lighticon_noteindex-title-newindex-title-rankingmailmessagepickupreport-bannerreportsearchtimetw

【毎月更新】生活者のお金の使い方

この記事では、生活者のいまを映す最新データをお届けします。物価高や円安など、消費を取り巻く環境が変化する中、生活者のお金の使い方はどのように変化しているのでしょうか。物価動向、日常の買い物行動、消費マインドの最新データから読み解きます。

2026年4月の動き

新年度が本格的に動き出した4月。月末にはゴールデンウィークも控え、旅行やレジャー、帰省を意識した支出も少しずつ高まりやすいタイミングです。一方で、中東情勢を背景としたナフサ由来品の供給不安も話題となり、暮らしに近い商品の価格や在庫を気にする空気が広がりました。生活者は何にお金を使い、何を備えようとしたのか、今月もデータからその動きを見ていきます。

《物価の動き》
容量単価指数は、トータル、スーパー、ドラッグストア共に比較的低めで落ち着いた推移となりました。スーパーでは特売の頻度を増やし目玉商品を作る動きも見られており、こうした販売側の工夫が価格上昇感をやわらげた可能性があります。
物価変動の構造を見ると、継続変化の価格変化による単価の押し上げはやや弱まり、相対的に新商品やリニューアル商品への入れ替えによる影響が強まっています。単純な値上げだけではなく、品ぞろえの変化や高付加価値商品の投入が容量単価指数の動きに影響していると見られます。

《買い物金額・買い物回数》
4月の買い物金額は、全体で見ると買い物金額が前年比101.8%と微増した一方、買い物回数は前年比99.2%とやや抑えられる結果となりました。チャネル別では、ドラッグストアが、金額106.6%、回数100.8%といずれも前年を上回り、他チャネルに比べて相対的に堅調でした。ドラッグストアは、食品、飲料、日用品、ヘルスケア商品等をまとめて購入できる利便性が支持され、買い物金額・買い物回数の両面で存在感を高めていると思われます。
一方、コンビニエンスストア は伸び悩みました。コンビニエンスストアは便利さが評価される反面、価格上昇を受けて利用頻度を調整する動きが出ている可能性があります。

買い物回数はここ数か月、大きく増えるというより横ばいに近い動きで、金額の伸びには値上げの影響が含まれていそうです。生活者は、買うものをメモして必要なものだけを買う、余分なものは買わない、といった小さな節約を積み重ねているのではないでしょうか。

《市場動向・好調カテゴリ》
好調カテゴリを確認すると、一部の素材・包装用品に特徴的な動きが見られました。なかでも家庭用手袋、ラッピングフィルム、アルミホイル、食品包装用品など、ナフサ関連と見られる商品の伸びが確認されています。これらの商品について補足的に週次トレンドを見ると、3月下旬から4月前半にかけて伸びが目立ち、直近では山が落ち着きつつあります。ただし、前年を上回る水準は続いており、供給不安が尾を引いている状態が見られます。さらに、接着剤でも伸びが見られて います。

図表1

前年比(販売金額)

この動きは、3月末から4月中旬にかけて中東情勢を受けた政府・企業発表や報道が続いた時期とおおむね重なります。例えばラッピングフィルムの跳ねが見られた4月13日 週の前週には、一部メーカーで価格改定の発表も見られました。生活者が「今のうちに買っておいた方がよいかもしれない」と感じやすく、ローリングストックとしても機能する商品ほど、購買が前倒しされたのではないでしょうか。

中東情勢の影響以外では、殺虫剤やお茶飲料 など、気温の高さや季節の前倒しを背景にした動きが見られた他、化粧品では洗顔料、クレンジングの好調が見られました。機能性で話題になった、男性でも手に取りやすいパッケージデザインの商品が影響しています。性別を超えた 使われ方も広がっていそうです。

《消費意欲、お金をかけたいモノ・コト》
消費意識を見ると、3月から4月にかけて消費意欲は低下し、節約意識は高まりました。新年度や連休前は支出が発生しやすい時期ですが、同時に値上げや供給不安も意識されやすく、生活者の中で「必要な支出は避けられないが、できるだけ抑えたい」という気持ちが強まっていると考えられます。
お金をかけたいモノ・コトでは、食品が上昇しました。外で食べるより、家で食べるものにお金をかける意識がやや強まっているようです。旅行&ドライブへの支出意向も小幅ながら高まっており、月末のゴールデンウィークを見据えた旅行・帰省・近距離レジャーなどの計画消費が一部で出ている可能性があります。ただし節約意識も高まっているため、遠方への大きな支出より、予算を意識したレジャーや近距離の楽しみ方を選ぶ生活者も多かったと考えられます。

4月は気温上昇による季節需要のほか、値上げやナフサ由来品への不安が生活者の選択に影響を与えた月でした。生活者が買う場所、買うタイミング、ストックするものを見極めながら、暮らしに必要な支出を組み立てている様子が見えてきます。

※次回のデータ・コメントの更新は6月を予定しています。

お金の使い方 最新データ

※チャートが更新されない場合は、ブラウザのプライバシー設定でCookieのブロックを解除してご覧ください。

著者プロフィール

村田 一真(むらた かずま)プロフィール画像
村田 一真(むらた かずま)
株式会社インテージ データマネジメント事業本部 リテールデータマネジメント部

2025年に大学を卒業後、同年4月にインテージに入社。小売店POSデータの管理を担当。

株式会社インテージ データマネジメント事業本部 リテールデータマネジメント部

2025年に大学を卒業後、同年4月にインテージに入社。小売店POSデータの管理を担当。

データについて

【SRI一橋大学消費者物価指数】
一橋大学経済研究所経済社会リスク研究機構、全国スーパーマーケット協会と株式会社インテージとの共同プロジェクト「流通・消費・経済指標開発プロジェクト」の一環として作成している経済指標です。インテージのSRI+のデータを用いて消費財の物価の変動とその構造変化を可視化します。
物価の構造変化を「新旧商品入れ替え効果:新商品による影響」「価格変化効果:既存品の値上げ・値下げによる影響」「代替効果:既存品の中で消費者が購入商品をスイッチしたことによる影響」に分解することで、要因を捉えることができます。
こちらの記事でもご紹介していますので、合わせてご覧ください。昨今の値上げで物価はどう動いている?マクロ視点で構造をひも解く

【SCI®(全国消費者パネル調査)】
全国15歳~79歳の男女70,000人の消費者から継続的に収集している日々の買い物データです。食品、飲料、日用雑貨品、化粧品、医薬品、タバコなど、バーコードが付与された商品について、「誰が・いつ・どこで・何を・いくつ・いくらで、購入したのか」という消費者の購買状況を知ることができます。
※サービスリニューアルに伴い、2025年5月掲載分より新データに切り替えています。
※SCIでは、統計的な処理を行っており、調査モニター個人を特定できる情報は一切公開しておりません

消費者の購買行動を俯瞰して捉えることのできる『SCIパノラマレポート』を販売中です。ご希望の方はこちらの資料ダウンロードのページよりお申し込みください。

【SRI+®(全国小売店パネル調査)】
国内小売店パネルNo1※1 のサンプル設計数とチェーンカバレッジを誇る、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア、ドラッグストア、専門店など全国約6,000店舗より継続的に、日々の販売情報を収集している小売店販売データです。
※SRI+では、統計的な処理を行っており、調査モニター店舗を特定できる情報は一切公開しておりません
※1 2021年6月現在

【月次調査】
調査地域:全国
対象者条件:15-79 歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=3,000(1回あたり)
調査実施時期: 2022 年7月~ 各月第1週
※消費意欲、節約意識は1年前の同時期と比べた度合いを-5~+5の11段階で聴取

転載・引用について

◆本レポートの著作権は、株式会社インテージが保有します。
 下記の禁止事項・注意点を確認の上、転載・引用の際は出典を明記ください 。
「出典:インテージ「知るギャラリー」●年●月●日公開記事」

◆禁止事項:
・内容の一部または全部の改変
・内容の一部または全部の販売・出版
・公序良俗に反する利用や違法行為につながる利用
・企業・商品・サービスの宣伝・販促を目的としたパネルデータ(*)の転載・引用
(*パネルデータ:「SRI+」「SCI」「SLI」「キッチンダイアリー」「Car-kit」「MAT-kit」「Media Gauge」「i-SSP」など)

◆その他注意点:
・本レポートを利用することにより生じたいかなるトラブル、損失、損害等について、当社は一切の責任を負いません
・この利用ルールは、著作権法上認められている引用などの利用について、制限するものではありません

◆転載・引用についてのお問い合わせはこちら