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【毎月更新】生活者のお金の使い方

この記事では、生活者のいまを映す最新データをお届けします。物価高や円安など、消費を取り巻く環境が変化する中、生活者のお金の使い方はどのように変化しているのでしょうか。物価動向、日常の買い物行動、消費マインドの最新データから読み解きます。

2026年2月の動き

例年より暖かく、20度を超える日もあった2月。花粉症の季節もひと足早く訪れました。 政治・経済面でも、食料品の消費税見直しに向けた検討が加速するなど、暮らしに直結するニュースが続きました。こうした環境のもと、生活者の消費行動はどのように変化したのでしょうか。今月もデータをもとに、その動きを詳しく見ていきましょう。

《物価の動き》
容量単価指数は1月に引き続き4%前後の高水準で推移し、2月下旬にかけて上昇傾向となりました。2月は春の新商品が登場する入れ替え期のため単価が上がりやすいタイミングです。ここに断続的な値上げが重なったことで、前年よりも1ポイント高くなりました。
チャネル別に見るとコンビニエンスストア、ドラッグストアは上昇傾向となりました。物価変動の構造に目を向けると、いずれのチャネルでも新商品入れ替え効果が押し上げ要因となっています。例年よりも暖かかったことも、春の新商品の需要を後押ししたと考えられます。コンビニエンスストアはもともと値上げが反映されやすいチャネルですが、ドラッグストアも物価高の影響を受け、低価格での提供が難しくなってきています。従来の“ドラッグストアは安い”というイメージも徐々に薄れつつあるかもしれません。

《買い物金額・買い物回数》
2月の買い物金額は前年比100.7%、買い物回数は99.0%となり、全体としては前年並みの水準で推移しました。断続的な値上げが続いているなか、買い物回数が同じであれば買い物金額は増加してもよいところですが、前年並みにとどまったことは、生活者がより安価な商品への切り替えや購入商品の絞り込みを行っている可能性がうかがえます。コンビニエンスストア、ドラッグストアでは、買い物回数は前年並みでしたが買い物金額は前年を上回りました。継続する値上げに加え、春の新商品が動き始める時期と重なったことで、1回あたりの支出が増えたと考えられます。 一方、ネットは金額・回数ともに前年からのマイナスが続きました。物価高のなか、つい買いすぎてしまうネット購入を意識的に控える生活者が増えている可能性があります。生活者が支出をコントロールするための手段として、チャネル選択がより意識されている様子がうかがえます。

《市場動向・好調カテゴリ》
2月は例年通り、1月よりマーケットサイズが縮小しました。カテゴリ別に見ると、食品・雑貨は前年同様の水準を維持し、ヘルスケア・飲料・化粧品は前年を上回り好調に推移しました。
好調カテゴリを見ると、食品では「アイスクリーム」「練りミルク」が伸長しました。「アイスクリーム」は、去年よりも暖かい気温により需要が高まったことに加え、比較的安価で購入しやすいラクトアイスから大人向けのプレミアム系新商品が登場 し、消費を後押ししました。「練りミルク」は、前年よりも今年のいちごの価格が落ち着いていたことでいちごの需要が増え、 相性の良さから一緒に購入されるケースが増加したとみられます。
ヘルスケアでは「鼻炎治療剤」「目薬」が伸長し、花粉症対策商品が好調となりました。例年よりも暖かかった影響で花粉の飛散開始が早まり、飛散量も前年より多かったため、例年より早い段階で花粉症対策が必要になったと考えられます。
雑貨では「園芸用品」「殺虫剤」「カーお手入れ品」が好調でした。暖かさを受け少し早い春を感じた生活者が、早めにガーデニングを始めたり、虫対策に取りかかったり、花粉対応も兼ねて車を掃除するなど、屋外の家仕事に向かう行動が増えたようです。
総じて、2月は例年よりも暖かかったことが生活行動に影響し、春らしさのあるカテゴリを中心に伸長が見られました。

《消費意欲、お金をかけたいモノ・コト》
消費意識を見ると、1月から2月にかけて「現在の節約意識」はわずかに低下し、「現在の消費意欲」「今後の消費意欲」はわずかに増加しました。衆議院選挙を経た政治状況の変化や、食料品の消費税見直しに向けた検討加速の報道もあり、家計に対する先行き不安が和らいだ可能性があります。
「お金をかけたいモノ・コト」では、「健康」が上昇しました。花粉の早期飛散・飛散量増加に加え、インフルエンザの流行も重なり、健康管理への意識が一段と高まったと考えられます。
「旅行・ドライブ」は先月に引き続いて上昇しました。ガソリン価格が前年より落ち着いていたことに加え、2月としては暖かい日が多かったことで外出意欲が高まり、需要を押し上げたようです。

2月のデータからは、例年よりも暖かい気温の影響を受け、生活者が春を先取りするような動きが見られました。加えて政治的な変化も相まって、生活者は慎重さを保ちながらも、前向きな消費意識を徐々に取り戻している様子がうかがえました。物価高が続くなかでも、支出を一律に抑えるのではなく、季節の楽しみ・健康・体験など“自分にとって価値のある領域”には投資するという、メリハリのある消費行動が定着しつつあります。
3月は国際情勢の緊迫化が生活者マインドに影響を与える可能性があります。燃料価格や物流への影響がどこまで広がるのかが注目ポイントとなりそうです。

※次回のデータ・コメントの更新は4月を予定しています。

お金の使い方 最新データ

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著者プロフィール

原 怜渚(はら れな)
株式会社インテージ データマネジメント事業本部 コンシューマーデータマネジメント部

2022年に大学卒業後、インテージに入社。
新規事業の運用を担当後、2024年7月より現部署に所属しSLIのデータ品質維持向上に携わる。

株式会社インテージ データマネジメント事業本部 コンシューマーデータマネジメント部

2022年に大学卒業後、インテージに入社。
新規事業の運用を担当後、2024年7月より現部署に所属しSLIのデータ品質維持向上に携わる。

データについて

【SRI一橋大学消費者物価指数】
一橋大学経済研究所経済社会リスク研究機構、全国スーパーマーケット協会と株式会社インテージとの共同プロジェクト「流通・消費・経済指標開発プロジェクト」の一環として作成している経済指標です。インテージのSRI+のデータを用いて消費財の物価の変動とその構造変化を可視化します。
物価の構造変化を「新旧商品入れ替え効果:新商品による影響」「価格変化効果:既存品の値上げ・値下げによる影響」「代替効果:既存品の中で消費者が購入商品をスイッチしたことによる影響」に分解することで、要因を捉えることができます。
こちらの記事でもご紹介していますので、合わせてご覧ください。昨今の値上げで物価はどう動いている?マクロ視点で構造をひも解く

【SCI®(全国消費者パネル調査)】
全国15歳~79歳の男女70,000人の消費者から継続的に収集している日々の買い物データです。食品、飲料、日用雑貨品、化粧品、医薬品、タバコなど、バーコードが付与された商品について、「誰が・いつ・どこで・何を・いくつ・いくらで、購入したのか」という消費者の購買状況を知ることができます。
※サービスリニューアルに伴い、2025年5月掲載分より新データに切り替えています。
※SCIでは、統計的な処理を行っており、調査モニター個人を特定できる情報は一切公開しておりません

消費者の購買行動を俯瞰して捉えることのできる『SCIパノラマレポート』を販売中です。ご希望の方はこちらの資料ダウンロードのページよりお申し込みください。

【SRI+®(全国小売店パネル調査)】
国内小売店パネルNo1※1 のサンプル設計数とチェーンカバレッジを誇る、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア、ドラッグストア、専門店など全国約6,000店舗より継続的に、日々の販売情報を収集している小売店販売データです。
※SRI+では、統計的な処理を行っており、調査モニター店舗を特定できる情報は一切公開しておりません
※1 2021年6月現在

【月次調査】
調査地域:全国
対象者条件:15-79 歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=3,000(1回あたり)
調査実施時期: 2022 年7月~ 各月第1週
※消費意欲、節約意識は1年前の同時期と比べた度合いを-5~+5の11段階で聴取

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(*パネルデータ:「SRI+」「SCI」「SLI」「キッチンダイアリー」「Car-kit」「MAT-kit」「Media Gauge」「i-SSP」など)

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