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【毎月更新】生活者のお金の使い方

この記事では、生活者のいまを映す最新データをお届けします。物価高や円安など、消費を取り巻く環境が変化する中、生活者のお金の使い方はどのように変化しているのでしょうか。物価動向、日常の買い物行動、消費マインドの最新データから読み解きます。

2024年3月のコメント:
昨年の同時期の値上がりの幅が大きかったため、物価指数は「対前年同時期」という見方をすると落ち着いて見えますが、4月の頭で約5%と物価上昇のトレンドは継続しています。
要因としては価格変化効果(継続商品)が大きく、既存品の値上がりがまだまだ続いているようです。もう少しすると新商品の投入も目立つシーズンになることから、新旧入れ替え効果の動きにも注目したいところです。

23年6月以降、一人当たりの買い物金額はほぼ前年並み推移していましたが、24年3月は104.7%と大きく伸びました。(2月の増加はうるう年の影響)チャネルごとの動きをみるとドラッグストアの伸びが110.8%と特に大きくなっています。ただ、買い物金額が増加する一方で、買い物回数は99.1%と微減となっています。

3月の各カテゴリのマーケットサイズは昨年の同時期より軒並み伸びています。特に「食品」は約7%増、「雑貨」「化粧品」は約9%増と顕著となっていました。化粧品についてはコロナ期からの需要の回復の影響も大きいと考えられますが、「食品」「雑貨」については値上げの影響も大きそうです。

次に消費マインドを見ていきましょう。「節約意識」は相変わらず底堅く推移しており、1.48ポイントと先月とほぼ同スコアで推移しています。現在の消費意欲マイナス0.23ポイント(先月比マイナス0.03ポイント)と微減傾向にあります。さらに最も低いところを推移している今後の消費意向もマイナス0.54ポイントと前回から0.05ポイント減少していました。
消費マインドが高まらない中、お金をかけたいものを見てみると、依然として「旅行・ドライブ」が堅調の様子です。

新入社員さんの給与引き上げのニュースがメディアを賑わせてもいます。大手企業を中心に賃上げも活発なようですが、消費者物価はまだまだ上昇傾向にあり、なかなか節約意識がほぐれてはきませんね。
コメント:生活者研究センター センター長 田中 宏昌(たなか ひろまさ)

※次回のデータ・コメントの更新は5/16を予定しています。

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データについて

【SRI一橋大学消費者物価指数】
一橋大学経済研究所経済社会リスク研究機構、全国スーパーマーケット協会と株式会社インテージとの共同プロジェクト「流通・消費・経済指標開発プロジェクト」の一環として作成している経済指標です。インテージのSRI+のデータを用いて消費財の物価の変動とその構造変化を可視化します。
物価の構造変化を「新旧商品入れ替え効果:新商品による影響」「価格変化効果:既存品の値上げ・値下げによる影響」「代替効果:既存品の中で消費者が購入商品をスイッチしたことによる影響」に分解することで、要因を捉えることができます。
こちらの記事でもご紹介していますので、合わせてご覧ください。昨今の値上げで物価はどう動いている?マクロ視点で構造をひも解く

【SCI®(全国消費者パネル調査)】
全国15歳~79歳の男女53,600人の消費者から継続的に収集している日々の買い物データです。食品、飲料、日用雑貨品、化粧品、医薬品、タバコなど、バーコードが付与された商品について、「誰が・いつ・どこで・何を・いくつ・いくらで、購入したのか」という消費者の購買状況を知ることができます。
SCI Shopper Indexデータは、このSCIで収集している消費財購入時のレシート情報を基に、日常の買い物金額や買い物頻度などを集計したものです。
※SCIでは、統計的な処理を行っており、調査モニター個人を特定できる情報は一切公開しておりません

【SRI+®(全国小売店パネル調査)】
国内小売店パネルNo1※1 のサンプル設計数とチェーンカバレッジを誇る、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア、ドラッグストア、専門店など全国約6,000店舗より継続的に、日々の販売情報を収集している小売店販売データです。
※SRI+では、統計的な処理を行っており、調査モニター店舗を特定できる情報は一切公開しておりません
※1 2021年6月現在

【月次調査】
調査地域:全国
対象者条件:15-79 歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=3,000(1回あたり)
調査実施時期: 2022 年7月~ 各月第1週
※消費意欲、節約意識は1年前の同時期と比べた度合いを-5~+5の11段階で聴取

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