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コロナ禍で起きた変化の定着~コロナ以前に「戻るもの」「戻らないもの」は?

2022年1月から実施されていた「まん延防止等重点措置」が3月21日に全面解除され、やっと日常に「戻る」と期待されています。しかし、日常に「戻る」と言っても、必ずしもコロナ以前の生活そのままに戻るわけではなさそうです。コロナ禍も3年目に入り、「戻るもの」「戻らないもの」、あるいは「戻したくないもの」が見えてきたのではないでしょうか。

インテージクオリスとインテージでは、20~69歳男女2,116人に「新型コロナ感染拡大以後、ご自身の生活・行動・考え方が変化したこと」「今後、新型コロナ感染が収束してもその変化が『定着する』『さらに進む』と感じること」についてアンケートを実施、その中から10人に変化の背景や意識についてインタビューをしました。この記事では、アンケートの結果から、コロナ禍の変化とその定着状況をご紹介します。

※2023年4月時点で改めてこれからの変化についてを考えた、「新しい暮らしの風景 ~シリーズ:これまでとこれから ①安心・安全に関する意識~」も合わせてご覧ください。

コロナ禍で変化したこと、今後定着すること

図表1は、新型コロナ感染拡大以後の生活・行動・考え方の変化したことの上位10項目です。「変化した」こととして最も多く挙がったのは「人付き合い・コミュニケーション」で、4割以上が「変化した」と回答。これに、「食」「健康」がそれぞれ3割弱で続きました。しかし、「変化した」ことが今後も「定着する」とは限らないようです。「人付き合い・コミュニケーション」について「定着する」と回答した人は、「変化した」の半数程度に留まりました。一方、「働き方」は、「変化した」と回答した人のうち7割以上が定着すると考えていることが分かりました。

図表1

人付き合い・コミュニケーション」に見られる変化と定着

まず、「人付き合い・コミュニケーション」について、どのような変化があったのかを見てみましょう(図表2)。変化したこと1位は「人と会う・集まる機会が減った」、次いで「飲み会・会食をしない」でした。しかし、人付き合いが減ったことは、悪いことばかりではないようです。定着度の1位「人付き合いを減らし、大切な人とだけ付き合う」でした。コロナ禍での制限は、ストレスや負担になる人間関係をリセットし、本当に大切な人との関係を深める機会となったようです。

図表2

働き方」に見られる変化と定着

次に、定着度1位の「働き方」について見てみましょう(図表3)。変化のトップは「テレワーク」(62.6%)で、このうち9割もの人がコロナ後も「定着する」と考えていることがわかりました。これに次いで、「変化した」という人の割合と、コロナ後も「定着する」回答率ともに高かったのは、「人間関係のストレス減」「勤務時間の短縮」でした。

図表3

健康」に見られる変化と定着

次に、定着度2位の「健康」について見てみましょう(図表4)。変化したこと1位は「運動不足だと感じる」ですが、定着すると考えている人は半数程度です。一方、2位の「免疫力を気にしている」は、「変化した」と回答した人のほとんどが定着すると考えています。コロナ感染の波が繰り返しやってくる中、感染しにくい体づくりが引き続き必要という考えの表れかもしれません。

図表4

変化の”定着”がもたらす、充実した時間

最後に、上記以外のカテゴリーで、定着度の高いものをご紹介します(図表5)。食では「手作り・自炊をする」ようになって、「家族と一緒に過ごす時間が長く」なり、「趣味・娯楽の時間が増えた」とのこと。定着した変化を見ると、寧ろ、充実した時間を過ごしているようにも思われます。

図表5

しかし、こういったポジティブな変化が生まれ、定着するまでは、果たして平坦な道のりだったのでしょうか。この「定着」に至るまでの心境の変化や葛藤について、10人の生活者にインタビューしました。そこから見えた気持ちの動きを、今後、「n=1から読み解く未来の兆し~新型コロナ感染拡大以後の生活変化と、今後の定着」と題してお届けしていきます。ぜひあわせてご覧ください。

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調査概要
調査地域:1都3県(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)
対象者条件:20~69歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=2,116
ウェイトバック:性年代構成比を、2020年度実施国勢調査データをベースに、人口動態などを加味した2021年度の構成比にあわせてウェイトバック
調査実施時期:2021年12月2日~12月6日

【インテージクオリス 兆しを捉えるn=1プロジェクトチーム】
生活者一人ひとりの声「n=1」から兆しを捉え、新たな視点・価値観やビジネスチャンスを探るインテージクオリスの自主企画チーム。
インテージと共同で実施する定量調査からみえた動向に着目し、「実際はどうなの?」を生活者にインタビュー。その中から得られた気づきを、クオリスリサーチャーが発信していきます。

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